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イタリア就活日記

木曜クラスのSeiichiさんが、イタリアで就職活動され、1週間という強行スケジュールにも関わらず、
見事、バーリの日本料理レストランに就職が決まりました。
おめでとうございます!
以下、Seiichiさんが飛び込みでお店に出向いたところから、採用決定までのお話です。


 2010年9月6日月曜日の夜あらかじめ調べておいた店に人に聞きながら着いた。
バーリには日本人の観光客がほとんどいないのですぐ声をかけられた。相手も日本人で話をしていく内にこちらの自己紹介をする。
自分は和食のコックである事、イタリアには仕事を探しに来た事、ネットでこの店を知っていた事等々、するといきなり料理長を呼びに行った。料理長も日本人。しかしオーナーはイタリア人。

 料理長と話をする。本当はイタリアン出身で和食はよく知らないと言われた。とはいえ店を立ち上げて2年半、寿司を中心に色々やって来た事等々人には解らない苦労をした話をした。しかし自分にはその苦労はよくわかる。
 その後オーナーに自己紹介する。料理長にした様な話を訳して貰う。すると何か作って見せてくれとの話、ならばホテルに包丁があるので明日朝から来てやりましょうと話を終える。
あとは日本語半分イタリア語半分でオーナーと料理長の3人で色々な話をする。

 大事なのは技術のアピールもさる事ながらお互いの考えやこの先の事、オーナーが店をどう持って行きたいかを聞き何処まで共感できて協力出来るかを擦り合わせて行かなくてはならない。技術は所詮手段のひとつでしかない。たとえ技術があろうとも共感出来ない所は長続きしないし覚悟もできない。話が理解出来て初めて腕を見てもらいましょうとなる。

 次、翌日朝、皆が出勤する前に料理長と話ながら使っていい材料、調味料、調理器具、ガス台の火力、癖、水回り、水や湯の温度、そして動線(厨房での動き易さ)を確認して一品料理を作る。その際、色々な説明を添える。
 まず原価、忙しい中でも早く作れる事、誰でもクオリティが同じに出来る事等々、当たり前の事だが忙しい店において、ただどうだ!みたいな料理を作っても腕自慢でしかない。ここでも大事なのはみんなに合わせられるのと合わせる事が出来る様な仕事を見せなくてはならない。色々な料理を作るのはあとでいい。

 次、オーナーの前で魚を捌き、寿司を握り、野菜で天婦羅をあげ、それぞれ見て食べて貰う。次に感想を聞き、こうして欲しいと言われれば対応する柔軟性もアピールする。それによって合格か不合格が決まり、条件の話に移る。
 まず給料、働く時間、休日、セクション、そこで合意してビザ申請の話、住む所、家賃、になる。取り分けビザは就労になるので学生とは違う手続きを取らなければならない。

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Seiichiさん、ありがとうございました。

Yayoi

by piazzaitalia | 2010-09-15 18:38 | イタリア  

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